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艶話 桃太郎 1
「桃ちゃん、本当に鬼が島に行くの?」
「うん、成り行き上ね。猿ちゃん、一緒に来なくてもいいよ」
「桃ちゃん一人にはいかせられないさ。」
桃太郎が猿吉と話していることころに雉朗がやってきた。
「桃、鬼が島に行かされるんだって?」
「うん、今その話をしていたところなの。
私ね、桃から生まれたらしくって・・・
桃は邪気を祓い不老不死の力を与える霊薬である果実なんだって。
だから鬼をやっつける力があるって言うのよ・・・」
「こじつけじゃないのか?」
「だって、私の名は桃太郎。女なのに太郎って付いていて、
生まれたときからそういう運命らしいのよ」
「なんだよそれ、どこから見たって桃は女じゃないか?男がいる村になんで女が鬼退治だよ
いくら、邪気を払う力あるって言ったって、おかしかねぇか?」
猿吉と雉朗が口々に文句を言っているところに犬伍がやってきた。
「そりゃぁ、人身御供だよ」
「ヒトミゴクウ???」
「俺は長老たちが話してるのを聞いちまったんだ。
表向きは鬼退治って言いながら桃を鬼たちの人身御供にするつもりなんだよ。
本気で鬼退治するつもりならいくらちっちゃな村だって相応の用意をすらぁ。
隣の村でも若い娘を一人差し出したらしいぞ。
そしたら村が鬼に狙われないんだと。
つまり鬼との裏取引ってやつよ」
「まさか!!!」
「道理で若い衆たちに声がかからなかったはずだ。」
「私、はじめから鬼への貢物なの???
なんか腹立ってきた、鬼より、村に」
「俺たちの桃ちゃんを守れないくらいなら、村なんて鬼にくれてやらぁ」
猿吉が握りこぶしを突き出した。
「だな」
「決まったな」
三人の若者は桃太郎の護衛を買って出た。
もちろん、村を出るときは桃太郎一人だ。
せっかくの人身御供に護衛が付いては鬼の怒りに触れると村人が嫌うだろう。
それに鬼の耳に入っても面倒だ。
三人はそれぞれ秘密裏に村を出て村はずれで落ち合うことにした。
桃太郎 2へ続く
「桃ちゃん、本当に鬼が島に行くの?」
「うん、成り行き上ね。猿ちゃん、一緒に来なくてもいいよ」
「桃ちゃん一人にはいかせられないさ。」
桃太郎が猿吉と話していることころに雉朗がやってきた。
「桃、鬼が島に行かされるんだって?」
「うん、今その話をしていたところなの。
私ね、桃から生まれたらしくって・・・
桃は邪気を祓い不老不死の力を与える霊薬である果実なんだって。
だから鬼をやっつける力があるって言うのよ・・・」
「こじつけじゃないのか?」
「だって、私の名は桃太郎。女なのに太郎って付いていて、
生まれたときからそういう運命らしいのよ」
「なんだよそれ、どこから見たって桃は女じゃないか?男がいる村になんで女が鬼退治だよ
いくら、邪気を払う力あるって言ったって、おかしかねぇか?」
猿吉と雉朗が口々に文句を言っているところに犬伍がやってきた。
「そりゃぁ、人身御供だよ」
「ヒトミゴクウ???」
「俺は長老たちが話してるのを聞いちまったんだ。
表向きは鬼退治って言いながら桃を鬼たちの人身御供にするつもりなんだよ。
本気で鬼退治するつもりならいくらちっちゃな村だって相応の用意をすらぁ。
隣の村でも若い娘を一人差し出したらしいぞ。
そしたら村が鬼に狙われないんだと。
つまり鬼との裏取引ってやつよ」
「まさか!!!」
「道理で若い衆たちに声がかからなかったはずだ。」
「私、はじめから鬼への貢物なの???
なんか腹立ってきた、鬼より、村に」
「俺たちの桃ちゃんを守れないくらいなら、村なんて鬼にくれてやらぁ」
猿吉が握りこぶしを突き出した。
「だな」
「決まったな」
三人の若者は桃太郎の護衛を買って出た。
もちろん、村を出るときは桃太郎一人だ。
せっかくの人身御供に護衛が付いては鬼の怒りに触れると村人が嫌うだろう。
それに鬼の耳に入っても面倒だ。
三人はそれぞれ秘密裏に村を出て村はずれで落ち合うことにした。
桃太郎 2へ続く